犬の落とし物

 久しぶりに奮起して糞虫採集に行ってきました。夏日間際という日差しのきびしい一日でした。
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 それにしても初めて訪れた町の河原で『犬糞』を探すというのはどうなんだろう?
そんな心配の通り、犬糞をわざわざ探すというのは骨の折れるものでした。現代は飼い主のマナーが向上したせいかそこかしこに転がっているということはありません。むしろ飼い犬の落とし物をそのまま放置しようものなら通行人から注意されてしまうのでしょう。

自分が犬の散歩をするならどういう動線で河川敷を歩くかイメージしながら歩きます。(犬を飼ったことはありませんが。)

 まずはとある橋の袂から右岸沿いに歩きました。土手の最上部は桜並木になっています。その足元は紅葉の始まった桜の落ち葉が降り積もり始めていて探し物も見つかりにくい状態でした。
日曜日に犬を遊ばせるならともかく、日常のノルマとしての散歩なら人の歩きやすい土手上を選ぶのが飼い主の心理ではないかと考えました。しかし、全然見当たりません。どこもきれいに整備され、色とりどり様々な花なんかも植えられていたりしてなんとも奇麗な道でした。それでもやっと一つの犬糞を見つけたので喜び勇んでほじくってみましたが、姿を現したのはダンゴムシとハサミムシだけでした。
「これはやっちゃったかな・・・」ここまで京都からはるばるやってきたのに。

 橋を2つ越え、3つ目で折り返すことにしました。対岸に渡ると今度は土手下の芝地を探しながら歩くことにしました。すでに日は傾いていました。
ところが土手を下りてすぐにこんもりとした犬糞を見つけたのです。表面はすでに乾いていましたが昨日までの雨のせいか地面は濡れています。この大きさなら中はまだ・・・。ピンセットでコロンとひっくり返してみました。
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 おうっ!!

いたいた。一目でターゲットとわかる斑紋つきの鞘翅が糞の中にうずくまっていたのでした。
とりあえず遠路はるばるやってきた甲斐があるというものです。この犬糞からはさらに1個体が見つかりました。おまけでコブマルエンマとタダマグソ。
もう少し追加が欲しいと先へ進みましたが、またまた犬糞に遭遇することがなくなりました。犬が糞をするところってどんなところでしょう。それに飼い主が犬の排泄を見て見ぬ振りをするようなところがいいのでしょうね。
その後やっと見つけた糞で追加個体を一つ見つけました。そこそこの大きさの糞があれば入っている確率は高いようでした。(しかし最後の個体は自分のミスで逃げられてしまいましたが)
犬糞の下にはいかにもなトンネルが垂直に掘られていてその先にも潜んでいそうなオーラを感じます。しかしピンセットしか持っていかなかったのが失敗でした。ピンセットでは上手く掘り起こせません。掘っては崩れて、また掘っては崩れての繰り返し。移植ゴテでも持って来るべきでした。しかし一旦萎えた気持ちがやっと安堵した後だったので十分です。

 犬糞は下草が少し剥げていて土の地面がちらほらと露出しているところに多く見られました。それは犬の習性なのか、ただ単に下草が少ないから見つけやすかっただけなのか?それでも糞のまわりは犬が掻きならしたような跡も見られたので今後は犬糞を探す手がかりは掴めたかもしれませんね。そんな採集はそうそう無いと思いますが。

 夕日に染まり始めた土手沿いを歩いていると犬の散歩をしている人にすれ違います。その手には柄杓が。私の目の前で運良く(?)その柴犬が糞をしはじめました。飼い主はその下に柄杓をそっと差し出し、地面に落とすことなく見事にキャッチ。

私は、「ああ・・・、それじゃダメなんだよなぁ・・・」と心の中でつぶやいたのでした。
それでも久しぶりの採集は楽しかったです。こういう時は苦行のような採集ではなくて初物でストレス発散するのが一番です。もう少しで苦行になりそうだったけど。
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ミツコブエンマコガネ
うん、なかなか良い虫です。


おまけ

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 10月は出張で数回、浜松に赴いていました。遊んでいる余裕はなかったのですが仕事前に中田島砂丘に行ってみたりしました。流木をひっくり返してもハサミムシばっかり。やっと甲虫が見られたとスナゴミムシダマシを摘んではみましたが、すぐに我に返りそっと戻してあげたのでした。夏ならカワラハンミョウでも見られたかもしれないと思い、「今日は下見だから」と自分にいいきかせたりしたのです。出張最終日は早く切り上げられるかもしれないと勝手に思い込んでいました。それなら帰りに某所に寄り道でもして糞虫採集でもと画策していたのですが、所詮客商売。思うようにはいかないのもいつものこと。「また虫採りできなかった・・・」と気落ちしながら京都に帰ったのでした。それがホントに悔しかったので今日のミツコブ強行軍とあいなりました。
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by aile21 | 2011-11-02 00:16 | とうちゃん


京都南部の野山で宇治虫親子が発見した生き物の記録  出演 とうちゃん(aile21)・かあちゃん・ちび宇治虫(showzine)


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