若草山
相変わらず低迷中の宇治虫です。
前回のアップのあとは東京に出張しておりました。
それにしても渋谷の雑踏のすごさには笑ってしまいました。
外国人も多いし、変な恰好の若者だらけでなんだかもうおのぼりさん気分を堪能できました。
こんなところにも仕事で行ってきました。
オープン前にもかかわらず、麓には見物客が押し寄せていて大変な人気ぶりですね。
プラネタリウムや水族館もあるし、なかなか楽しそうですよ。
出張期間中に桜も満開になり、ぽかぽかとした春を体感できた東京滞在でした。
今月半ばにはすでに京都に戻っていましたが、季節は私の目の前を高速で通り過ぎていったのでした。
忙しさも一段落ついたので4/29には家族でお出かけです。
連休中はこちら京都の天気が芳しくなさそうなので崩れる前にとりあえず近場へ。 ということで久しぶりに家族で奈良公園に行ってきました。猿沢の池では無数のカメが日向ぼっこ中でした。まさに甲羅干し。クサガメとミシシッピが半々くらいかな。
興福寺までくるとそろそろ鹿が現れます。
今は冬毛から夏毛に生え変わる時期のようで、どの鹿も毛並がボサボサ。摘まむとごっそりと冬毛が抜けました。
なんだか汚らしい姿だけど、こればかりは周期的なものなので仕方ないでしょうね。つのも生え変わる時期のようで、オスの頭には茶色い袋状のものが生えていました。これもまた見馴れない者にとっては不思議な光景でした。
なんだかもう初夏のような日差しの中、木陰を縫うように公園の奥に進みました。もうこれは帰りのアイスは確定だなと。
飛火野のほうで調査・・・、というのも悪くないかと思いつつも今回の目的は若草山です。一度くらいは登っておこうかと前々から感じていたのでそれが優先です。
東大寺南大門で金剛力士像を見てから二月堂へ。そうしてやっと若草山の登り口に着きました。
遠目には何度も目にはしていましたし、まあ、山ってほどのものでもないだろうと踏んでたんですけどねえ・・・。
かあちゃんは登り始めから弱気になっていましたが、showzineは芝生の斜面にたくさんいるカラスに夢中でテンション上がりっぱなし。日頃からカラスが好きと言っているだけあって楽しそう。
炎天下の芝斜面を登るのかと思っていましたが、そうではなくて林と芝地の際に設けられた道を登っていくのでそこそこ日陰もありました。植えられた八重桜がちょうど満開。新緑と桜の両方を楽しみながらの登りでした。途中、時々に鹿糞でもあればちょっと覗きながら行こうかなと考えていたのですが、若草山にはほとんど鹿がいなくて糞もほとんど見られませんでした。たまに糞が転がっていても古くて乾燥したものばかりだったのです。なあんだつまんない。
とはいえ、自分自身も登りのペースを保つのに必死です。時折林の中に鹿の群れを見つけましたが、ペースを崩して寄り道をしてる余裕はなかったのですが。歩きながら目の前をプウ~ンと飛んでいく虫をつまんでみるとナンチャラコメツキだったりします。道端にはカエデの新芽が無数に顔を出していました。
そうこうしているうちにやっと広々とした頂に着いたのでした。
まさに奈良盆地を一望です。
頭上には雲一つない青空。こういう完璧なパノラマはそう見られないと感動しました。暑いことは暑いけど、我慢できないほどではないのでパノラマを前にベンチで昼食にしました。近くにはアカタテハがひらひら。
長閑な時間を楽しめました・・・・・が、後ろを振り向くと山はまだ続いています。そう、ここはまだ頂上ではないのでした。
「まだ登るの?」とかあちゃん。
「もちろん。行くよ。」と冷たく言い放つ私。
「二人で行って来たら?・・・わたしここで待ってようかな・・・」ここまでの登りでそうとう堪えたようです。しかし周遊コースを想定していた私はにべもなく「下山はこの先だから行くよ。」と心を鬼にして出発したのでした。
年々、運動不足がたたってきているのでこれくらいはいいでしょう。
ここからは物陰一つない斜面を登ります。
途中、新鮮な鹿糞を見つけたので落ちてた棒きれでつついてみると中になにやら黒い虫がゴソゴソしていました。今回はガッツリと虫探しをするつもりではなかったのですが、せっかくなので自己未見のナガスネエンマコガネに出会えればいいなあ、と期待して来たのでした。
ピンセットを取り出し、鹿糞をほぐしていきます。どれどれ~・・・?
う~ん黒いマグソ、次も・・・・、その次も、そのまた次も・・・・。
6匹くらい出てきましたがどれもタダマグソのようです。ちぇっ。
若草山はところどころ芝地が剥げていて土が露出しています。オープンランドなので乾燥もしているようですが、土が真っ赤なのが目をひきました。宇治とはさほど離れていないけれど、こんな色の土は宇治では見たことないなあ、と不思議に思いながら登り続けました。
頂上は木陰もちらほらあって気持ち良かったのですが展望は先ほどのポイントのほうが良かったです。ルリセンチなんてそこらじゅうに転がってるだろうと思っていましたが、ここまでで2つしか目にしませんでした。まだ本格シーズンじゃないのかな。どうも今日は虫の影が薄いなあ・・・。最近さぼってたから勘が鈍ってるのかも。
そこから先はドライブウェイに出たあと、森の中の緩やかな道をつらつらと歩いて山を下りたのでした。
歩きながらかあちゃんと
「おお、でっかいモミだぁ!」
「やっぱり春日山は違うなあ・・」
「モミは枝が真横に張り出していて、樹形を見ただけでわかるね。うん。」などと原始林を楽しみながら歩いていたのですが、ん?ちょっと待てよ。
あれ、杉じゃん。
二次林の杉しか見たことなかったから、杉があんなに巨大になるとは想像もしてませんでした。私たちの知ったかぶりは置いといて、それだけ春日山の森はすごいということでしょう。
途中、「ナギ」という標識のかかった木を見ました。たしか南方のトラカミキリの話題で見聞きしたことのある木の名前です。自分には縁のないものだと感じてましたがこんなところにも生えてるんだなあと思ったりしたのでした。
麓の公園に近づくと空気もまたぬるくなりやがて温風になりました。結局これといった虫には出会えませんでしたが、みんなの疲労感も十分だったのでまた鹿と観光客の中を抜けて帰途についたのでした。
午前中に通り過ぎた時には鹿たちは観光客にまとわりついて鹿せんべいをおねだりしていましたが、もうこのころになるとおなか一杯なのかみんな木陰で休んでいました。それでも観光客は四方八方から鹿せんべいを差し出します。しかしつれない態度の鹿ばかり。
午睡中の鹿がいたので、あの変な角を触ってみました。
なんと熱いのです。角なんて冷たそうなのにこの茶色い袋状のものはまだ血液が流れているようです。もう熱々なのが面白くてかあちゃんははしゃいでいました。それでも時々「やめろよ・・」とけだるそう首をふるっていやがる鹿ですが眠気には勝てない感じでした。
駅前まで戻ってくる頃にはくたくたに疲れましたがアイスを食べて元気を取り戻し、家路についたのでした。
帰り道の国道24号。木津川横の電光掲示板には「31℃」と記されていました。
そりゃあ、暑いわけだ。もう夏です。
前回のアップのあとは東京に出張しておりました。
それにしても渋谷の雑踏のすごさには笑ってしまいました。
外国人も多いし、変な恰好の若者だらけでなんだかもうおのぼりさん気分を堪能できました。
こんなところにも仕事で行ってきました。
オープン前にもかかわらず、麓には見物客が押し寄せていて大変な人気ぶりですね。
プラネタリウムや水族館もあるし、なかなか楽しそうですよ。
出張期間中に桜も満開になり、ぽかぽかとした春を体感できた東京滞在でした。
今月半ばにはすでに京都に戻っていましたが、季節は私の目の前を高速で通り過ぎていったのでした。
忙しさも一段落ついたので4/29には家族でお出かけです。
連休中はこちら京都の天気が芳しくなさそうなので崩れる前にとりあえず近場へ。 ということで久しぶりに家族で奈良公園に行ってきました。猿沢の池では無数のカメが日向ぼっこ中でした。まさに甲羅干し。クサガメとミシシッピが半々くらいかな。
今は冬毛から夏毛に生え変わる時期のようで、どの鹿も毛並がボサボサ。摘まむとごっそりと冬毛が抜けました。
なんだか汚らしい姿だけど、こればかりは周期的なものなので仕方ないでしょうね。つのも生え変わる時期のようで、オスの頭には茶色い袋状のものが生えていました。これもまた見馴れない者にとっては不思議な光景でした。
なんだかもう初夏のような日差しの中、木陰を縫うように公園の奥に進みました。もうこれは帰りのアイスは確定だなと。
飛火野のほうで調査・・・、というのも悪くないかと思いつつも今回の目的は若草山です。一度くらいは登っておこうかと前々から感じていたのでそれが優先です。
東大寺南大門で金剛力士像を見てから二月堂へ。そうしてやっと若草山の登り口に着きました。
遠目には何度も目にはしていましたし、まあ、山ってほどのものでもないだろうと踏んでたんですけどねえ・・・。
かあちゃんは登り始めから弱気になっていましたが、showzineは芝生の斜面にたくさんいるカラスに夢中でテンション上がりっぱなし。日頃からカラスが好きと言っているだけあって楽しそう。
炎天下の芝斜面を登るのかと思っていましたが、そうではなくて林と芝地の際に設けられた道を登っていくのでそこそこ日陰もありました。植えられた八重桜がちょうど満開。新緑と桜の両方を楽しみながらの登りでした。途中、時々に鹿糞でもあればちょっと覗きながら行こうかなと考えていたのですが、若草山にはほとんど鹿がいなくて糞もほとんど見られませんでした。たまに糞が転がっていても古くて乾燥したものばかりだったのです。なあんだつまんない。
とはいえ、自分自身も登りのペースを保つのに必死です。時折林の中に鹿の群れを見つけましたが、ペースを崩して寄り道をしてる余裕はなかったのですが。歩きながら目の前をプウ~ンと飛んでいく虫をつまんでみるとナンチャラコメツキだったりします。道端にはカエデの新芽が無数に顔を出していました。
そうこうしているうちにやっと広々とした頂に着いたのでした。
まさに奈良盆地を一望です。
頭上には雲一つない青空。こういう完璧なパノラマはそう見られないと感動しました。暑いことは暑いけど、我慢できないほどではないのでパノラマを前にベンチで昼食にしました。近くにはアカタテハがひらひら。
長閑な時間を楽しめました・・・・・が、後ろを振り向くと山はまだ続いています。そう、ここはまだ頂上ではないのでした。
「まだ登るの?」とかあちゃん。
「もちろん。行くよ。」と冷たく言い放つ私。
「二人で行って来たら?・・・わたしここで待ってようかな・・・」ここまでの登りでそうとう堪えたようです。しかし周遊コースを想定していた私はにべもなく「下山はこの先だから行くよ。」と心を鬼にして出発したのでした。
年々、運動不足がたたってきているのでこれくらいはいいでしょう。
ここからは物陰一つない斜面を登ります。
途中、新鮮な鹿糞を見つけたので落ちてた棒きれでつついてみると中になにやら黒い虫がゴソゴソしていました。今回はガッツリと虫探しをするつもりではなかったのですが、せっかくなので自己未見のナガスネエンマコガネに出会えればいいなあ、と期待して来たのでした。
ピンセットを取り出し、鹿糞をほぐしていきます。どれどれ~・・・?
う~ん黒いマグソ、次も・・・・、その次も、そのまた次も・・・・。
6匹くらい出てきましたがどれもタダマグソのようです。ちぇっ。
若草山はところどころ芝地が剥げていて土が露出しています。オープンランドなので乾燥もしているようですが、土が真っ赤なのが目をひきました。宇治とはさほど離れていないけれど、こんな色の土は宇治では見たことないなあ、と不思議に思いながら登り続けました。
頂上は木陰もちらほらあって気持ち良かったのですが展望は先ほどのポイントのほうが良かったです。ルリセンチなんてそこらじゅうに転がってるだろうと思っていましたが、ここまでで2つしか目にしませんでした。まだ本格シーズンじゃないのかな。どうも今日は虫の影が薄いなあ・・・。最近さぼってたから勘が鈍ってるのかも。
そこから先はドライブウェイに出たあと、森の中の緩やかな道をつらつらと歩いて山を下りたのでした。
歩きながらかあちゃんと
「おお、でっかいモミだぁ!」
「やっぱり春日山は違うなあ・・」
「モミは枝が真横に張り出していて、樹形を見ただけでわかるね。うん。」などと原始林を楽しみながら歩いていたのですが、ん?ちょっと待てよ。
あれ、杉じゃん。
二次林の杉しか見たことなかったから、杉があんなに巨大になるとは想像もしてませんでした。私たちの知ったかぶりは置いといて、それだけ春日山の森はすごいということでしょう。
途中、「ナギ」という標識のかかった木を見ました。たしか南方のトラカミキリの話題で見聞きしたことのある木の名前です。自分には縁のないものだと感じてましたがこんなところにも生えてるんだなあと思ったりしたのでした。
麓の公園に近づくと空気もまたぬるくなりやがて温風になりました。結局これといった虫には出会えませんでしたが、みんなの疲労感も十分だったのでまた鹿と観光客の中を抜けて帰途についたのでした。
午前中に通り過ぎた時には鹿たちは観光客にまとわりついて鹿せんべいをおねだりしていましたが、もうこのころになるとおなか一杯なのかみんな木陰で休んでいました。それでも観光客は四方八方から鹿せんべいを差し出します。しかしつれない態度の鹿ばかり。
なんと熱いのです。角なんて冷たそうなのにこの茶色い袋状のものはまだ血液が流れているようです。もう熱々なのが面白くてかあちゃんははしゃいでいました。それでも時々「やめろよ・・」とけだるそう首をふるっていやがる鹿ですが眠気には勝てない感じでした。
駅前まで戻ってくる頃にはくたくたに疲れましたがアイスを食べて元気を取り戻し、家路についたのでした。
帰り道の国道24号。木津川横の電光掲示板には「31℃」と記されていました。
そりゃあ、暑いわけだ。もう夏です。
by aile21
| 2012-04-30 03:57
| とうちゃん
京都南部の野山で宇治虫親子が発見した生き物の記録 出演 とうちゃん(aile21)・かあちゃん・ちび宇治虫(showzine)
by aile21
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