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鎌ヶ岳

 連休終盤になってやっと青空がやってきました。本当は明日の日曜日にどこか行こうと考えていました。しかし今朝になってあれこれ予定の変更があり、急遽どこかに行こうとなりました。
まいったな、ちょっと遠出をするには朝が遅すぎました。とりあえず10時には家を出ることにして、あとは行き先。車で近くまで行けてそこそこの展望を望めるところ・・・。

ということで、showzineと2人で鈴鹿の鎌ヶ岳に登ってきました。
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 武平峠に車を止めて、歩き出したのがすでに12時半。でもまあ、頂上までのピストンだから大丈夫でしょ。雲一つないピーカンです。歩き始めてすぐに長網を持ってきたのを後悔しました。山ではまだこれの季節じゃないなあと。風が強く持ちにくいので早々と網を畳んで取り外しました。柄はただの杖代わりですね。
 ところが10分もしないうちに登山道に気になる虫を見つけました。この山は花崗岩のザレた山で登山道は砂状に砕けた花崗岩の粒が広がっていて歩きにくいことこの上ありません。そんな足元の砂の中に青く光る虫、の踏みつぶされたものがありました。アオハムシダマシかなあ・・・?
と思いつつ拾い上げてみるとなんとルリクワガタだったのです。我々は未だ生きているものを見つけたことがないので2人とも色めきたってしまいました。でも残念ながらべちゃっと潰れてしまっています。登山者に踏まれたようです。まだ死んではいなくて大顎があうあうと動いていました。ああ、もったいない。それからはさっき仕舞った網をまた拡げて柄にセット。ブナの新芽でも掬いながら行こうとなりました。
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 それにしてもこのルートはほんとに歩きにくい。標高を上げるにつれ鎖やロープに頼らなくては怖くて登れないような岩場が続きます。変化があって面白いんですけどね。いつの間にか歩くのに集中していて長網はやはり邪魔なものになってしまいました。途中、showzineが取り付いた岩の上で「ゾウムシ〜!!」と叫びチョッキリを摘みました。また「色付きのハナノミがいるからお父さん吸って〜!!」など地味目な虫をいくつ採集しながら岩稜を登って行ったのでした。一番目についたのはベニヒラタムシでした。赤いからよく目立ちますね。一昨年の御池岳ハイクの時にいやっていうほど目にしたので今回はパス。

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 頂上直下は両手両足を使わないと登れないような急登でした。さいごの登りをロープに掴まりながら登りきると「あれ、頂上?」というくらいあっけなく登頂したのでした。狭い頂上には先客が数人やすんでいました。

360℃の展望が素晴らしい。峠を挟んで対峙しているのは御在所岳。赤いロープウェイが麓から行き来しているのが見えます。いつかあっちにも行ってみよう。
 南へ続く尾根方面もまだまだ山が深く楽しそうですが、すでに15時近かったので一休みした後、来た道を戻ったのでした。想像はしていたのですが、登りで苦労した滑りやすい道に加えて、複雑な岩稜は下りになると恐怖感が一段と増して緊張の連続でした。
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 今回は出発が遅かったので短時間のコースでしたが、来年は雨乞岳方面もいいな、などと考えながら日の傾きかけた景色を楽しみながら山を下りました。珍しくshowzineも膝が笑ってると言っていたのが印象的でした。
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 ここのミドリセンチは少し赤味のある奇麗なものでした。

 帰ってから調べてみたら、チョッキリはモンケシツブチョッキリ、ハナノミと思われていたのはナガクチキムシ科のニセハナノミの1種でした。雑虫だけど我が家らしい成果です。
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by aile21 | 2012-05-05 23:59 | とうちゃん

溜め糞虫

 今年は紅葉が遅いと嘆いてきましたが、この一週間はグッと寒くなりそこそこ奇麗に色づきました。それでももう12月なのでやっぱり変な感じだなあ・・・、なんて考えていたら今日はさらに寒くなり身震いするほどでした。ラジオからは雪の報せがちらほら。結局、京都でも北部では雪景色になったようです。佐々里峠では10cmの積雪だとか。

 河川敷でタヌキの溜め糞を見つけました。ここ数ヶ月は犬糞や鹿糞くらいしか見ていなかったので少しワクワクしながら観察してみました。獣糞とは思えない酸っぱい匂いがしています。
しかしここのタヌ糞で、過去にはセマダラマグソしか出なかったことも事実。はてさて。

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 しゃがみこんですぐに糞塊の隙間でうごめく黒い虫に目が留りました。一瞬エンマコガネの一種かと思いました。
しかし鞘翅に深い彫刻のような筋が見られたので「おや?」と。

「これはエンマムシだ。」


 シナノセスジエンマムシかと色めきました。それはアリの巣に寄生する独特な生態をもついわゆる好蟻性甲虫といわれる虫。showzineは過去に数匹採ってきているけど、私自身はまだ生体を見た事がありません。クサアリの巣を観察する時には「シナノいないかな・・・」といつも探していたものです。しかし糞にも集まるのか?
糞を崩していくと次々と見つかります。こりゃ大漁だ。
自信が持てないのでクサアリでもいないのかと探しましたが見つかるのは黄色い極小なアリが少し見つかった程度でした。現場では埒があかないので15個体ほど採集して帰ったのでした。
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e0083097_2131365.jpgオオセスジエンマムシ
Onthophilus ostreatus Lewis

 やっぱり違いましたねえ。家のシナノセスジ標本を確認してみたら一目で違いがわかりました。こいつはでかいです。4mmもあります。シナノセスジは3mmくらい。小さい甲虫で1mmの違いは大きいですね。
鞘翅の皺状の筋もずいぶん違いました。

 初めてエンマムシを見つけたのは人糞でした。それはハエの蛆を食べに糞に集まっていたらしい。その後キノコアカマルエンマムシみたいにキノコに集まるものを採るようになりました。そしてアリの巣にも居候するらしい。エンマムシもなかなか複雑なグループのようです。
保育社の図鑑には野菜クズで見つかるような記述があります。さてタヌキの糞では何を食べていたのでしょうか。蛆? 糞そのもの?
そう考えると今回のタヌ糞が妙に酸っぱい匂いがしていたのが気になります。まるで野菜クズのようでした。
丸くてツルツルのエンマムシも良いですが、シワシワで彫の深いエンマムシもなかなか味わい深いです。ちなみに学名にOnthoとなっています。これもまた糞虫ですね。
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by aile21 | 2011-12-09 22:00 | とうちゃん

フェモラータの体色変化

 3月に採集してきたフェモラータオオモモブトハムシの幼虫がぼちぼち羽化してきました。他の虫屋さんではすでに羽化のピークは過ぎているようですが我が家ではこれからのようです。それは材箱の保管場所を冷涼な玄関内にした事が大きな要因かと思います。
実は1週間ほど前に羽化第1号がいたのですが蛹の段階でいじくりすぎて羽化不良を起こして息絶えてしまいました。それはもうおぞましい姿に変わり果て悲しくなりました。そのため観察をやり直したのでした。

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 鮮やかなメタリックピンクのフェモラータですが蛹から成虫になる過程でどのようにあの色彩が発現するのか興味が湧きました。繭を解体して蛹を取り出しその様子を経過観察していきます。

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 淡黄色の蛹はやがて脚や頭部の末端からうっすらと赤褐色に色づいていきます。また腹部や鞘翅は半透明なものが光沢を帯びていきラメ調の緑色がかすかに見え始めます。関節は特に変化がはやくみるみるうちに黒くなってきました。時間経過とともに発色は広がっていき伸びた腹部を残してほぼ全体が濃く鮮やかな緑色に染まったのでした。後半では頻繁に脚がモゾモゾと動き出します。ほぼ羽化は終わっているように見えます。この過程でふと疑問に思いましたが、蛹から羽化する時に一枚皮を脱いで採集的な形態変化をすると思っていたのです。しかし幼虫・前蛹から蛹に変化する時のような目につく脱ぎ跡が見当たりません。まるで姿形を変えずにいつのまにか成虫になっていたような印象です。
「蛹ってそんなものだったかな・・・」
そんな腑に落ちない感を抱きながら観察していたのですが、やはり一枚脱いでいた事がわかりました。それは極薄い膜です。一見、ゴミか排泄物のように見えますが腹部末端におしやりクチャクチャに押し畳まれるのでわかりづらかったです。また繭の中での羽化は余分な水分を排泄しているのか底の方にドロリとした液体が溜まっています。この水分に浸かるとさらに排泄物様に見えるのでした。(下段中央の蛹では後肢に絡み付いているのがわかります)
羽化不良を起こした個体はこの薄皮を脱げきれずに息絶えました。もしかしたらこの皮をスムーズに脱ぐにはそこそこの水分あるいは湿度が必要なのかもしれません。観察用に繭から摘出した蛹でも無事羽化したものがいるので妥当かどうかはわかりません。

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 全身が緑色に染まると活動も活発になりほぼ羽化完了です。まだ腹部の膨らみが縮みきっていませんが。しかし実はこの状態、本来まだ繭の中なのです。当初この状態を目にした時には「フェモラータも個体ごとに体色変異があるのか」と感じましたがそれは間違いだったようです。ここから更に劇的変化を遂げていくのでした。
ちなみにこの個体はこの状態で絞めました。野外で採集をしていると時々テネラル(羽化直後)の虫を目にします。大概の場合、色づきが甘く褐色あるいは飴色だったりします。それを絞めて標本にするとその状態のまま残ります。今回の緑色が絞めたあとでも残るのかどうか気になったのです。本来なら同じ個体を通して観察していくべきでしょう。しかし材箱の中の繭を6〜7個開封して調べてみましたがすでに皆赤くなっていました。全ての繭を開封するのは諦めて経過観察は同時に見ていた別の摘出個体で続ける事にしました。

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 鮮やかな緑色だった体色はやがて青黒く沈んだ色調になっていきます。黄色味が抜けて青紫になるとやがて鞘翅の縁から赤味が発現してきます。その状態では遠目に見るとかなり黒ずんだ姿にみえるのでした。やがてジワジワと赤味が広がっていき全体を覆っていきます。最終的には緑から青への過程が嘘のように発色の良いピンク色に染まるのでした。また光の角度によっては蛍光色の黄色のような反射をするようにもなりました。
繭から自力で這い出してくる成虫達はみなこの赤い状態になってから出てくるようです。採集時に繭を傷付けたりして脱出しやすくなるとまだ緑色の残った状態でも出てきてしまうことがあるようですが。

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 こうしてフェモラータオオモモブトハムシの羽化が完了です。(この後、活動していくためにあるいは生殖機能を成熟させるために後食が必要なのかどうかはわかりません。)

それにしてもなんとも目の覚めるような色彩です。きらびやかな発色をなんとか写したいと蛍光灯の間近まで近づけて撮影してみたら、反射が激しいせいかハレーションをおこしてしまいなんだか嘘臭い程の発色になってしまいました。ピントも合いにくいです。しかし貫禄十分、満足しました。

 分布拡大が危惧される外来昆虫ですが、ハムシにしては大きいもので20mmに達するほどの大きさと誰もが目を見張る美しさを持ち合わせるフェモラータは観察にはうってつけでした。
しかしまたこういう記事が『フェモラータ礼讃』を煽るものではない事だけ付け加えておきたいと思います。少し不安ですが。
おそらく材箱からは30頭くらい出るのではないかと思いますが、気を抜かず残材は自ら焼却処分するのを忘れないようにしたいと思います。

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彼らのお気に入りのポーズ。この姿であちこちに静止しているとなにやら滑稽で和みます。
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by aile21 | 2011-06-11 11:31 | とうちゃん

おやすみ前にアリヅカムシ

 この一週間は夜間対応の仕事のため昼夜逆転の生活をしておりました。朦朧とした状態で家に帰って来て空を仰ぎ見た時に梅雨の晴れ間の青空が輝いていたりすると後ろ髪を引かれます。

寝なくちゃいけないんだけどなあ・・・

でも、もったいないよなあ・・・・

・・・・・

6月6日
 一度だけ帰宅してから短時間と決めて地元定点に行ってみました。
アオカミキリいないかなあ、キョウトアオハナムグリもいいなあ、アオマダラタマムシなんか偶然飛んできちゃったりして・・・。「アオ」ばっかり。
なんて妄想夢想に耽りながら。(笑

宇治の山はウツギが満開。しかしこれは甲虫の集まらない残念な花。エゴノキも満開。風に揺られてハラハラと白い花が散り続けていました。
ブラブラと歩いていると道ばたに赤松の倒木が落ちていました。朽ちかけていて樹皮が剥げかけています。その隙間を見るとオガクズがたくさん詰まっているのが目に入りました。
「赤松だからなぁ・・・」特段期待もせずにペリっと剥がしてみました。
無数に動く黒い点、アリの巣でした。

アリの巣に紛れ込んでいる好蟻性昆虫を見てみたいと常々思っていましたから、最近はアリの巣を見つけた時には数分は観察するようにしています。しかしなかなか目ぼしいものに出会えない事が続いています。たいがいは小さなハネカクシくらい。おそらく私に根気が足りないせいでしょうけど。
しかし今回は樹皮の下、材部に掘られた溝状の通路に赤褐色のアリヅカムシを発見できました。老眼と戦いながらもその独特な姿からコヤマヒゲブトハネカクシコヤマトヒゲブトハネカクシである事はわかりました。
ああ、やっぱりアリの巣にいるんだ。
コヤマトヒゲブトは数回採集していますが全て落ち葉篩いからでした。好蟻性である以上はアリの巣から取り出したいですよ。(笑
さらに観察するとそこかしこにコヤマトヒゲブトが見つかりました。それならば採れる時に採っておこうと倒木をアスファルトの上に持っていき崩してみました。倒木といっても150mm径、長さ500mmくらいのもの。住処を突然現れた巨人に荒らされ、あたりは阿鼻叫喚のようにパニックを起こすアリ達が四散しています。それでもこぼれた幼虫を必死に運び出す姿は健気です。
あっという間に10匹のコヤマトヒゲブトアリヅカムシが採れました。
アリさんたちごめんね。

 その際気付いたのですが、好蟻性の甲虫を探すならアリの種類くらいあるていどわかってないとまずいだろうということです。ベテランの方達はアリを見て「○○アリ」「△△アリ」と判別できるという事に常々感心していました。自分はやっとクサアリの仲間がどんなものかくらいしかわかりません。(トゲアリだけはカッコいいので標本にしてありますが)
ということでそのアリも一緒に採って記録していけば覚えやすいだろう。うん、それがいい。
それならうろちょろしているアリヅカコオロギも一緒に吸い込んでおけ。エイッ!
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 その後道路の反対側にあるクサアリの巣を覗いてみました。しゃがみこんで眺めていましたがアリヤドリっぽい小さなハネカクシとオオズハイイロハネカクシ、クロツヤクサアリハネカクシっぽいのがちょろっと採れただけでした。エンマムシが採りたいんだけどなあ。好蟻性の。この巣穴は度々訪ねているんだけど眺めているだけではなかなかであえませんね。
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 エゴノキの樹上ではキンイロジョウカイがアオハムシダマシを捕食していました。今年見るアオハムシダマシは赤いのばかり。今季はすでに50匹以上みているのにほぼすべて赤いタイプ。これはこれで気になります。緑タイプが過半数のつもりでいましたが年によって傾向が変わるのですかね。う〜ん気になる。「気になるならたくさんサンプルを採ってデータをとればいいじゃないか」と心の中の悪魔がささやきました。しかし「そんな事考えてないでさっさと帰って寝なさいよ。疲れてるんでしょ。」と天使がなだめてくれたので思いとどまったのでした。(爆
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by aile21 | 2011-06-09 23:32 | とうちゃん

正体見たり?

 コメツキムシといえば、ひっくり返すとパッチンパッチンと小気味良い音をあげながら体を弾き飛び上がる愛嬌のある虫として有名ですが、しかしその実、獰猛なプレデター(捕食者)として知られています。特にコメツキの幼虫は木材の中の昆虫を食い進むためカミキリ愛好家には特に忌み嫌われています。目当てのカミキリが出て来ることを期待して木材を拾ってきても、そこから出てきたのはコメツキだったなんて歯ぎしりするほど悔しいでしょう。

しかし私は実際にはコメツキが他の虫を捕食しているところを目にしたことがありませんでした。コメツキの採餌シーンというと春にミズキやヤブデマリの花で無心に花粉を食べている小さなコメツキのイメージが大きかったのです。しかしとうとう見てしまいました。
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 ヤマグワの樹上でオオヒラタシデムシを食べるコメツキムシ。夢中で貪っていました。
カワイイ姿をしていながら・・・、ああ、怖い。
シデムシの大きさから考えると自ら捕えて食べているとは思えません。おそらく死体か死にかけのものを見つけて食べていたのだろうと思います。

「ということはプレデター(捕食者)ではなくスカベンジャー(腐肉食)なのかな?」

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 などと考えていたら、すぐ脇の枝では熟れた桑の実に群がる連中も。

こういうのはなんと言うのだろう。ベジタリアンでいいのかな。
それにしても好き嫌いなさすぎ。

この枝で4種のコメツキを見つけましたが厄介なのは同定ができないこと。
クロツヤクシコメツキっぽいのがいるけど・・・。確実にわかったのはホソサビキコリだけっていうのがなんとも・・・。コメツキボックスは「?コメツキ」がずいぶん増えてきました。

これでは『正体見たり』なんて言えないと今気付きました。ああ・・。
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by aile21 | 2011-06-02 00:42 | とうちゃん

ひとりぽっちのドリー

 
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 飼育容器の中に動く黒い影を見つけたときには「まさか!?」とびっくりしました。
「さすがにもう死んでいるだろうな」と思い込んでいたのでそろそろ片付けようかと考えていたところです。

 3年前に幸運にも見つけたオオクワガタ。その模様は過去のログ『・・・今度は本物?』にしるしています。当時は地元の♂を見つけて繁殖させてみようかと目論んでいましたが、そうそうオオクワガタが採れるわけありません。昨年は秋から仕事に忙殺され湿度管理もおざなりになっていました。冬の間はカラッカラに乾燥しきったマットのまま。時折それを眺めては「やっぱり飼育は下手だなあ。」なんて諦めていたのです。
それなのに一昨日、なにげに見た容器の中でゴソゴソ動いている姿には感動しました。一度「死なせてしまった」と思い込んでいたので、その時には歓喜の情を抱いたのはいうまでもありません。
小さな飼育容器で冬を3回越えたのです。

 虫を採取して殺して標本にするのを日常にしているため、へたにセンチメンタリズムを持ち込むと厄介です。短期間飼育することがあってもそれは幼虫から成虫への段階を「待つ」、あるいは「観察」するためというのが私の中での原則でした。昆虫はペットになり得ないと思ってきたのです。
しかしこのオオクワにはついに情を感じてしまいました。健気に生きている姿を見て、そして今後を考えるとせつなくなります。

我ながら酷な事してるなあとしみじみ・・・。 
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by aile21 | 2011-05-24 21:34 | とうちゃん

クロタマゾウムシ

今日の午後、ミズキの様子でも見に行こうと出かけましたが強すぎる風には困りました。ミズキの開花はあともうすぐですね。
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 宇治の山はフジの花が満開です。午後は天気が崩れてしまい時折雨粒が落ちていました。
ヤブデマリに花にはいつものメンバーが群がっています。カミキリムシはトゲヒゲトラとチィロヒメハナばかり。
そんな中、先日採り損ねたコハナムグリが一つ見つかったので摘んで帰りました。
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 先日KOH16さんのブログ『ムシトリアミとボク』でクロタマゾウムシが紹介されていました。
桐の若葉につくそうです。普段、桐なんて意識して虫探しをした事がありません。
いえ、虫採りを始めた頃は手当たり次第に目につく花を掬ってみたりしました。その経験上、「桐っていうのは虫の来ない木だな」と勝手に思い込んでいたのです。

帰り道に花をつけた桐の木があったので立ち寄って網を伸ばしてみました。
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ホントに採れました。しかも想像より大きいです。
コロコロしていて可愛いですねぇ。タマゾウムシの仲間は気になっていたけどいままで何一つ出会ったことがなかったのでこれは嬉しいですね。
一つしか採れなかったけど機会があったらまた桐の穂先を掬ってみようと思います。
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by aile21 | 2011-05-14 23:23 | とうちゃん

今年も天ケ瀬で

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 もう3日も黄砂が続いています。真っ白に黄砂を被った車が目立つ連休です。

e0083097_231449.jpg 今年も関東からしまちゃんさんが見えたので天ケ瀬を一緒に歩きました。
とはいえ今年は季節の進行が遅いのか虫の姿が少ないです。もともとこの時期の宇治ではなかなか目ぼしい虫がいないのですがミドリセンチくらいならなんとかなるかな。

例年よりも少ないミドリセンチでもしまちゃんさんの驚異的な視力は冴えていて、次々にタッパーに収めていきます。林道上を緑色の光がすーっと飛んでいくのを見逃さずサクッと網を振るスキルはさすが蝶屋でもあると感心しました。
私は「あっ! 飛んでる・・・、あーっ・・・・、行っちゃった・・・・。」ばかりでミドリの突然の出現に体が対応出来ないのでした。
「その気になればトラップでいくらでも採れるから。」とのんびり構えてしまうのは負け惜しみかもしれません。(笑

e0083097_2335142.jpg 林道上は例年通りニワハンミョウが飛び回っていました。

小さなヘビも日向ぼっこ。
摘んでみるとカナヘビみたいに「カプッ」と噛み付いてきてカワイイ。

アオダイショウも姿を見せたし、カナヘビはそれはもうそこらじゅうでカサカサと動いてました。

 しまちゃんさんがスズメバチと格闘している間に目の前を飛び上がっていった赤い虫が気になりました。
頭上の梢に留ったので網を伸ばして掬ってみるとアシナガオトシブミが3つ入っていました。

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 ところが同じ網の中に見慣れない虫の姿を見つけました。

あれっ!? カミキリだ。

シロオビチビヒラタカミキリ

うわーっ!! 久しぶりの初カミキリでした。
これはラッキー!!
やっぱり新しいカミキリが採れると嬉しいですね。
今日はお散歩採集のつもりだったので思わぬ成果に大満足でした。

 その後も虫の少ない中をウロウロしましたが、「初カミキリ採れてるし自分的には満足だなあ。」と思っていましたが、私が足元のキイチゴの花に飛び交っているヒゲナガハナバチを見ていた時です。
しまちゃんさんの手が「スッ・・・」と伸びてきて私の視界を横切りました。

e0083097_23284892.jpg な、なんですかっ、それ!?

かっこいいじゃないですかぁ・・・。

なにそれ? スギノアカネトラ?

ええ〜っ、いいなあ。

し、写真だけ撮らせてぇ。

そっか、こんなのもいるのか。自分も探さなくちゃなぁ。


最期はやはりミドリセンチの材糞採集。この時期のミドリセンチは鉄板ですが、気になったのは例年足の踏み場もないくらいに落ちている鹿糞が全く見当たらなくなっていたことです。そんな事ってあるのかなあ?天ケ瀬の山を歩いても一粒も見ませんでした。これはなにかの異変なのか?

気になりますねぇ。

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by aile21 | 2011-05-04 23:48 | とうちゃん

ユアサハナゾウムシ

 先日の霊仙山での採集品を確認してみました。「ついで採集」なのでこれといった虫は採れていませんが我が家にとって印象に残った虫がユアサハナゾウムシです。 


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 春先の今頃、平地で野バラをビーティングするとイチゴハナゾウムシがバラバラと落ちてきます。図鑑にはイチゴハナゾウとそっくりなユアサハナゾウが並んでいて、まだ昆虫採集を始めて間もない頃はもしかしてユアサかもしれないからと念のため採ってきてはやっぱりイチゴだったなんて事が続きました。
やがて「どうせイチゴだろ・・・」と注意して見る事がなくなりました。

寒風吹きすさぶケヤキの森で休憩がてら剥いてみたケヤキの樹皮を剥いていました。
「ゾウムシ・・・」とshowzineがぽつりとつぶやいたので「どれどれ?」と覗いてみると。
どうもイチゴくさい。そもそも2mmくらいのゾウムシなので肉眼では判別しにくかったのです。ゼエゼエ言いながらの登りの途中なのでルーペを出すのも面倒でした。
「う〜ん・・・、まあ、ユアサかもしんないから採っておくか」と半ば冗談まじりに吸虫管に吸い込んでおきました。
しかし越冬中のイチゴをケヤキの樹皮下でなど見た事がないのでその状況を考えるとまんざらでもないのかなと、淡い期待もあったりしたのでした。

帰宅後調べてみるとやはり念願(?)のユアサハナゾウムシでした。ホッ・・・
ネットで検索してみると樹皮下で見つかる事が多いようです。
普通種らしいけど縁がなかったですね。いままでずいぶんイチゴに騙されてきたのでやっと見つけた事に安堵したのでした。


e0083097_23533844.jpg 同じく樹皮下で見つけたのが

ドウガネツヤマルトゲムシ

実をいうとこれが採れて嬉しいのかどうかと問われれば微妙な虫ですが、showzineに「模様がある」と言われてつい吸虫管におさめてしまいました。
鞘翅に生えている微毛のせいで模様に見えただけのようですが。

なんだか嬉しいんだか嬉しくないんだか・・・・。

 山行中は多くの鹿やカモシカの糞を見つけました。登山道の真ん中でほじくっていると小さなマグソコガネがポツポツ見つかります。しかしshowzineは糞をほじくる父親の姿を他の登山者に見られるのが気が気でない様子。「お父さん!人が来たよ!」「変な人に見られるよ!」とソワソワ。
1000m近い稜線で見つけたので期待していたのに帰ってから調べるとどうもチャグロっぽい。
まあ、クロマルエンマも混じっていたくらいだからそんなもんか。

あとはケヤキの落ち枝を僅かに持ち帰ったりしました。
ずいぶん標高を下げてからブナ帯で落ち葉を少々篩ってきました。これからはアリヅカムシが2種。アリモドキの仲間が1種。ハネカクシが5種くらい。

下山後帰りがけに山間の集落を通った時に休耕田らしい草地を見つけたのでフラフラ歩いてみました。そこにはイノシシの糞があちこちに落ちていてまたホジホジ・・・。マグソコガネの仲間が2種見つかりました。クロマルエンマは無視しましたけど。

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 まだ冬枯れのような草むらをヒョコヒョコ歩いている虫に気づくとニワハンミョウでした。近づいても飛び立つこともなく、ドタバタと逃げ惑うばかり。それでも折り重なった枯れ草が邪魔をしてなかなか先へ進めません。素手でハンミョウを捕まえたのはこれが初めてでした。
羽化脱出後間もないハンミョウってこんなものなのかな。










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by aile21 | 2011-05-03 23:52 | とうちゃん

4月になりました

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 今日はポカポカ陽気でした。日向では蚊柱が立ち上がりたくさんの蝶が飛んでいました。キタテハやアカタテハ、キチョウかな。宇治田原(仕事先)の山ではヒサカキが満開でした。
気温は20℃を越えたもよう。

車で宇治川沿いを走ると植えられた桜の蕾みがプックリ膨らんでいます。
あと3日もすればかなり咲き広がりそうです。

ヤナギの穂先でも覗いてゾウムシでも摘もうと思いましたが、ここ数年で宇治川の河川敷は伐採され尽くされました。新緑に萌える河原のヤナギがすぐには見つけられませんでした。これは残念。

まだ本格的に虫採りできていませんが、ボチボチやっていきます。



e0083097_23374741.jpg フェモラータの繭を観察していたら気になる事がありました。

採集している時にクズの蔓をポキポキとやっていたら虫コブの中にフェモラータの繭が見つかります。しかしポキポキの流れで繭の多くが傷付いてしまいます。そのおかげで中に幼虫の姿を確認出来るんですけど。
持ち帰った繭は紙テープで応急処理していましたが、なんとかできないかと取り出してみました。
e0083097_2351198.jpg 開口部から赤い木屑みたいなものが噴き出していました。
「やばい!カビてきた・・・」
このままでは幼虫が危ないと思い救出する事にしましたがやがて疑問が。
他の穴の空いた繭も全てこの赤い木屑が噴き出していました。

もしかしたら幼虫が繭の内側を噛み直して穴を修復しているのかもしれません。そんな気がしてきました。
これは継続観察してみることにします。








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by aile21 | 2011-04-01 23:58 | とうちゃん


京都南部の野山で宇治虫親子が発見した生き物の記録  出演 とうちゃん(aile21)・かあちゃん・ちび宇治虫(showzine)


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