人気ブログランキング | 話題のタグを見る

西塘古鎮

(大逆流のつづき)

備忘録 6月21日

 銭塘江の大逆流を見たあとはまたバスで移動。ちょうど観潮の時刻から降り出した雨が強くなっていました。
ここ西塘は水郷の街で最近とくに人気が上がっている街らしい。ミッションインポッシブルの映画ロケがあったとか。
西塘古鎮_e0083097_2314047.jpg
外縁の幹線道路でバスを降り、車の通れない路地を通ってたどり着いたのは運河を囲むように張り巡らされた小路と街並みでした。
西塘古鎮_e0083097_2374031.jpg
西塘古鎮_e0083097_23145053.jpg
西塘古鎮_e0083097_2316786.jpg
雨降りではあるけれど観光客で一杯です。明らかに観光客向けの土産物屋や食堂、軽食のスタンドなどが所狭しと並んでいます。路地が細いせいで廂に覆われた通りは傘もささずに歩けます。
ここでは完全に観光です。店先で売っている果物を食べたり、ジュースを飲んだり。
烏梅というジュースは美味しかった。同僚Tはリネンのシャツなんかも買っていました。
西塘古鎮_e0083097_23121927.jpg
なかなか味のある良い街です。しかしツアーの夕食が一時間後に設定されていたのであまり深入りできませんでした。
時間が足りないですね。ここだけでももう一度来てみたいもんです。しかも運河沿いの建物の多くは民宿も兼ねているようで、「空室あります」という意味の「有房」との看板があちこちに提示されていました。
泊まってみたいなぁ・・・。

 とある店先の前にさしかかった時に私はそこから動けなくなってしまいました。
西塘古鎮_e0083097_23371344.jpg
でた・・・。
これ食うの?
西塘古鎮_e0083097_23405832.jpg
バッタ(羽根つき)、蚕の蛹。
中華料理のネタでも蛹はあるけど、どうもまだ食べる勇気はないままです。それにしても太い・・・。
西塘古鎮_e0083097_23434056.jpg
セミの幼虫までいくつも串に刺さっています。これもまた中身の味を想像するとなかなか・・・。
小さなサソリは串刺しされていてもまだ動いています。活きがいい。うわぁ・・・。
西塘古鎮_e0083097_23482584.jpg
ムカデ・・・。実はこれが一番縁が深いかもしれない。夏の樹液酒場で散々出会っている。これは洒落でも食べる気にはならないか。

ということで良し。活きのいい小さいサソリにチャレンジだ。1本注文。
店員は串を摘んで油にポイ。
じっくり揚げてくれているのがホッとします。同僚Tが店員に聞いてみました。どれが一番美味しい?
彼は即答しました。巨大なサソリが一番だと。
やがて油から引き上げられたサソリ串に三種類ほどのスパイスをふりかけて出来上がり。15元。観光地値段だろうな。
西塘古鎮_e0083097_002533.jpg
味は・・・、カレー粉をまぶした小エビみたいなもんか。まあ想像通りかな。
揚げすぎて中身の味なんて全くわからない・・・・・、けどそれくらいで助かったのかもなぁ。

よし、これでサソリ攻略完了。話のネタとしては十分。
簡単に攻略出来たあとは、やはりセミ幼虫くらいいっておけば良かったかもとか思ったりして。

最後はまたツアー客用の美味しくない夕食を食べてツアーは終わりました。
2時間ほどかけて上海市内に帰って来たときはすでに午後10時近くでした。さすがに杭州まで行って日帰りは忙しすぎました。とはいえパックツアーは楽なので気楽に利用するのも手ですね。
# by aile21 | 2015-07-13 00:33 | 上海編

神秘の大逆流

備忘録 6月21日

 上海でも梅雨に入って雨の多い日が多くなってきた6月21日に同僚と日帰り旅行に行きました。
行き先は上海のお隣、浙江省の杭州。

 朝早く、ツアーバスに乗り込みました。このツアーは日本の旅行会社が企画したもので、参加者は全て日本人。久しぶりに多くの日本人に囲まれて緊張すると同僚のT君は笑っていました。途中、上海市内のいくつかのポイントで参加者を乗せて上海を後にしました。私にしてみれば、香港を除けば上海市から外に出るのは初めてです。
神秘の大逆流_e0083097_13595568.jpg
浦西の古北での乗降地点。高層ビルが立ち並ぶ街中ではあるけれど、街路樹のプラタナスにはヒラタクワガタ。

 この時期、中国は端午節のお休み。公式な連休なので高速の渋滞が予想されていましたが、あいにくの雨模様のせいかバスはスイスイ進みました。途中立ち寄ったサービスエリアでは粽(ちまき)を一つ買いました。濃い味でなかなか美味しかったです。煮込んだ肉と玉子の黄身が入っていましたよ。

神秘の大逆流_e0083097_14124365.jpg
 着いたのは海寧 塩官古城。古い街の観光です。
神秘の大逆流_e0083097_18505468.jpg
現代的な高層ビルの多い上海市内とは違い、中国らしい佇まい。
神秘の大逆流_e0083097_18565566.jpg
中国南東に位置する江南地域では豚の角煮が名物らしく、どのレストランでも必ずあるほど。有名なのは「紅焼肉」といわれるものだけどこれはまたちょっと違うようだ。うまそう。
神秘の大逆流_e0083097_1921645.jpg
神秘の大逆流_e0083097_1932877.jpg
中国に来てすでに3ヶ月。水底の見える川を初めて見ました。これでゲンゴロウでも泳いでいればもっと良かったのに。
街路樹の根際にはゴマダラがウロウロしています。
雨は降ったり止んだりでした。

中国の古い街は城壁に囲まれています。こういう観光のため整備された街も綺麗だけれど本当の中国の姿を見るにはやはり城壁の外に出なければ面白くありません。同僚Tと壁外調査にも行ってみました。商店の店先に並ぶ埃の被った商品、魚や野菜を売っている店先では商品の横に野菜くずや魚のあらが打ち捨てられたバケツが放置されていたりとなかなかスリリングです。
アイスを食べようと入ったスーパーではアイスキャンディー1本が1元。約20円。
上海市内でも4~5元からだからとても安い。というより上海が高すぎるのです。
道端で売っているスイカなんて中玉で0.8元。16円。
これが私の住んでいるエリアのスーパーでは40元。800円。この格差にはびっくりするけど昨今言われている中国の農薬問題、衛生意識問題を考えるとやはり安いものを買うのには抵抗があるんですよね。私は通常、日本人向けの日本食材を専門に売っている店で買っています。野菜は無農薬なので(?)むしろ日本より高い買い物をしてます。

街中を歩いていると時々、えも言われぬ腐臭が漂ってきます。臭っ!!
これは豚小屋の臭いだな。子供の頃、地元にもあって覚えのあるものです。こんな観光客を呼んでいるところで豚なんか飼わなくてもいいのに・・・。
と思いきや、臭いの元は全く別物でした。

「臭豆腐」 名前は聞いていたけれどこれか・・・。プロムナードの店先で揚げたてを売っています。同僚Tが勧めるので食べてみました。カリカリに揚げた厚揚げみたいです。しかし発している強烈な臭いが発酵食なのをこれでもかと主張しています。冷たいビールによく合います。臭いに慣れてしまえば美味しくも思えてきます。でもやっぱり臭いが勝ってるかな。中国の人の中には日本の納豆が臭すぎて食べられないという人がいますから、こういうところに文化と歴史が垣間見えますね。

 昼食はツアーで用意された食堂でのものでした。皆で円卓を囲んでのものでした。しかしこれがどうにもしょぼい。地区で一番大きく立派そうな食堂だったので期待していたんだけれど、まったくもって期待はずれ。ツアー旅行なんてこんなもんか。

 さて昼食も済み、そろそろメインイベントの時間が近づいてきました。塩官鎮風景区から歩いて15分ほどの観潮公園。
神秘の大逆流_e0083097_219224.jpg
目の前は銭塘江というこれまた大河。やはり対岸はかすかにしか見えません。
神秘の大逆流_e0083097_21164313.jpg
 江南地域は長江や銭塘江が中国内陸から運んできた土砂が長年堆積して海岸はどこも遠浅です。大潮の日、干潮から満潮に変わる時刻になるとはるか沖合から遠浅の海を潮が一気に押し寄せてきます。その波が川を遡る光景が見られるのがここ銭塘江。潮がやってくるまで小一時間。ビールでも飲みながらのんびり待ちましょう・・・、と思っていたのですが、誤算・・・。この公園には売店がありませんでした。ペットボトルのミネラルウォーターがやっと見つかっただけ。

やがて予定の時刻です。
気がつくと地鳴りのような音があたりに響いていました。俄然ワクワクしてきます。
目を凝らすと下流の水平線に白い波濤のような線がみえるような気がします。

そしてとうとうやってきました。
動画はこちら
神秘の大逆流_e0083097_022122.jpg

これはなかなか見ごたえがありました。
そういえば日本でも潮干狩りの時は大潮の日を選びますが、潮が満ち始めるとみるみるうちに沖から潮が押し寄せてくることは経験していました。やはり遠浅の干潟のようなところでは潮の動きをつぶさに観察できるんですね。そしてここ中国では遠浅の規模が全然違うということですね。
津波みたいで少し怖かったです。
波が去ったあとは水面が一気に数メートル上がり、すでに満潮になっています。・・・・なんと大味な。これが大陸か。

これはわざわざ見に来た甲斐がありました。秋、中秋の名月の頃が波も一番大きいらしいです。

(つづく)


https://youtu.be/sbT9TKdwA8k
# by aile21 | 2015-07-12 00:09 | 上海編

そうか、そうきたか・・・

 相変わらず間違い探しをしています。

そうか、そうきたか・・・_e0083097_1122646.jpg
クワカミキリ
そうか、そうきたか・・・_e0083097_1131067.jpg
ウスバカミキリ
シロスジカミキリやツヤハダゴマダラはちょくちょく見かけるようになりました。

どれも日本で見たのと同じようなものばかり。同じなのか違うのか・・・、いや、やはり同じようだ。

そんな折、同僚が持ってきてくれたのがこれ。
そうか、そうきたか・・・_e0083097_129493.jpg
そうか、そうきたか・・・。
クロジャコウカミキリだよな。これ。
埼玉あたりで話題になっていたはず。
アオカミキリのような独特な香りがする。

まさかこんなところで出会うとは。というか本場か、ここは。
いずれにせよちょっと嬉しいカミキリである。梅の木で見つけたらしい。
それならば梅か桜の木でホイホイ見つかると思い、自分でも探しているのだけれど、実はまだ追加が見つけられていないのだけれど。

他にはこんなカミキリも見つけました。
そうか、そうきたか・・・_e0083097_1455117.jpg
これは、・・・さて、何でしょうね。見当のつかないカミキリです。ということは良い発見なのだろうか。
しかし地味なカミキリなのがなんとも・・・。とりあえず喜んでおこう。

そんなことがあった6月であったが、7月に入って別の同僚が持ってきてくれたのはやはり日本でよく見たコカブトだった。
そうか、そうきたか・・・_e0083097_1584330.jpg
間違い探しゲームはまだ続くようだ。
# by aile21 | 2015-07-05 02:04 | 上海編

大顎発見

備忘録

6月14日

上海も梅雨入りしたようで蒸し暑い日々が続いています。この街にも慣れてきたせいかワクワクドキドキする感覚が鈍ってきたかもしれません。先週の日曜日もそして今日ものんびり部屋で過ごしていました。今日も早起きしましたが、洗濯をしたり、調子の悪いパソコンをいじってみたりしていたら気がつくと昼を過ぎていました。

うかうかしているとあっという間にシーズンが去ってしまいそうです。午後になって数時間だけでも散策して来ようと出かけることにしました。

毎朝出勤途中にバスの車窓に気になる林があります。アパートからは地下鉄で4駅ほど。いつも「けっこう桑が生えてるな………、」と。

しかし現地に着いてみると林とはいえ、樹木の幹の太さも樹高も揃っていて、どれも植林されたものなのは一目瞭然です。どこもかしこも新しい林ばかりのようで心が逸りません。ところどころで姿を見せる運河では多くの釣り人が糸を垂らしています。網で掬えば珍しいゲンゴロウでも掬えるのでしょうか。
大顎発見_e0083097_1281427.jpg

木々を眺めながら歩いているとポツポツと桑が生えています。地元京都では桑の木があれば何かしらの虫に出会えるイメージがあります。とはいえキボシカミキリやヒメヒゲナガだったりしますけど。ところが幹を眺めても梢を眺めても静かなもんです。羽脱孔はあちこちに見受けられるのできっと……、いや、やっぱりキボシかな。
大顎発見_e0083097_0254644.jpg
 道路沿いの木に洞を見つけました。

何気に覗いてみると、おっと!

なにやら虫の腹が見えました。そこそこ大きい。

むむむ…、

地元ではこういう場合は大概ゴキブリです。オオゴキブリです。

すると私に覗かれていることに気づいたのかその虫がノソノソ動き出して洞の奥へ移動を始めました。その瞬間、黒光りするエリトラがチラと垣間見えました。

これは確認しなければなりません。落ちている小枝を使って掻き出そうと試みますが案の定、奥へ奥へと引っ込んでいきます。こうなると難しいかな…、と思いつつ、ふと幹の反対側へ回り込んでみると、別の穴からそいつの尻が見えています。そうかこの穴は繋がっているのか。

それからは彼の逃げ場を無くすため、あっちから、こっちから小枝を差し込んで追い込んでいきます。その作戦中、穴の中からスッと姿を現した大顎を目にした時はショックでした。

なんだこいつは!?


 木の洞に小枝を何本も突っ込んでカリカリほじくっている謎のおじさんに気づいた中国人の若いグループが立ち止まってこちらを見ています。やがてなにやら中国語で話しかけてきましたが私は彼らが何を言っているのか皆目わかりません。ただ手招いて「この中に何かいる」ということを指差しながら伝えるしかありませんでした。それに気づいた彼らも木の棒を使ってあちこちの穴から虫の追い出しに参加しました。その間、私は一歩下がって眺めていました。全く喋らない私を訝しく感じているであろうと、拙い中国語で「私は日本人です。」と伝えると、ああ、と納得したような反応をしながらも変わらず一緒になって夢中に虫の追い立てを続けました。それでもその虫はなかなか洞の中から出てきません。やがて中国人の彼らも諦めてしまったので、再び私の番です。せっかくだから彼らに何とか見せてあげたいと、洞の中に指を強引に突っ込み押さえた虫を引っ張り出しました。
大顎発見_e0083097_0274986.jpg
大顎発見_e0083097_0283722.jpg

これは凄い!!

一見、何クワガタかわかりませんでしたが、落ち着いて観察すればやはりヒラタのようです。しかし日本のヒラタクワガタでこんなに大顎の長いものは見たことがありません。チョウセンヒラタクワガタなのでしょうがまさかこんなに大きいものがいるとはビックリです。

中国人の一人が嬉しそうに眺めていたので手渡してみると、クワガタは期待を裏切らず彼の手のひらをガシッと挟み込みました。彼は悲鳴を上げ、周りのみんなは大爆笑です。思いがけず現地の人達と楽しい楽しいひと時をすごせたのでした。

しかしまあ、本当にヒラタばかりだなあ。もしかして中国にはコクワっていないのかなぁ。そしてなんとこの洞からはメスも出てきました。

良い虫に出会えたのでそれ以上の欲は無くなりましたが、せっかくなのでもう少しブラブラしてみます。すでに日は傾いています。

林の脇にある荒地を歩いてみたら、怪しい飛び方の虫が足元から飛び出しました。その飛び方に気になりました。もしや………!?

大顎発見_e0083097_0264574.jpg

ヒメハンミョウかよっ!!??

………ハンミョウには恵まれないな。
大顎発見_e0083097_129965.jpg
大顎発見_e0083097_029174.jpg

そろそろ糞虫も探してみたいところですね。
# by aile21 | 2015-06-18 01:32 | 上海編

上海のバトケラ

備忘録

6月11日

帰宅の遅くなった日の帰り道。
上海のバトケラ_e0083097_0264171.jpg
 今度はプラタナスの幹にメスが張り付いていました。
クヌギやコナラのような樹液なんか全く出てない木でポツポツとクワガタを見つけるのはなんとも意外です。

 それから10mくらい歩いて川を渡る橋の脇、なにかいるだろうといつも眺めていた柳。
今日もいつものように見上げてみたら、

おお、
上海のバトケラ_e0083097_0324962.jpg
予想通り。
やはり出ましたねぇ。これは必ずいると思っていました。

でも中国のシロスジって日本のものと全く同種なんだろうか・・・。
まあ、いいか。
# by aile21 | 2015-06-15 00:46 | 上海編


京都南部の野山で宇治虫親子が発見した生き物の記録  出演 とうちゃん(aile21)・かあちゃん・ちび宇治虫(showzine)


by aile21

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

以前の記事

2016年 05月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2014年 08月
more...

リンク

フォロー中のブログ

昆虫ブログ むし探検広場
生きもの写真家安田守の自...
もえび生物観察記
とある昆虫研究者のメモ
雑問のすすめ@じごまる
まぁくんのオサムシ
自然観察な日々
石神井公園の蟲日記
虫の棲む星
些昆虫記
つやまぐ探虫記
別刊 宇治虫
さぼってばかりの虫屋日記2
古道具屋kanonさんち...
るど公園...
となりの昆虫記。
蠢蝦螽蟷昆蟲記

カテゴリ

全体
とうちゃん
ちび宇治虫
かあちゃん
こんなものみつけた
ちびがみつけたもの
カエル
上海編
関東編
東北編
中部編
沖縄編
中国編
四国編
東海編
北陸編
九州編
未分類

タグ

(213)
(186)
(108)
(84)
(83)
(66)
(52)
(47)
(36)
(33)
(20)
(19)
(19)
(19)
(14)
(13)
(11)
(10)
(6)
(6)

ライフログ


京都の昆虫 [PR]


小さな骨の動物園 [PR]


生き物屋図鑑 [PR]


へなちょこカミキリロード―初心者のためのカミキリムシ入門 [PR]


昆虫コレクション―集めて楽しむ (森の休日) [PR]


森と水辺の甲虫誌 [PR]

検索

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧